この記事は、編集部が公的な情報を調べてまとめたものです。先輩の体験談ではありません。
先輩たちの記事で「検査は必要経費」「一人で抱えないで」とお伝えしてきました。でも、どこに行けばいいのかを書いていませんでした。 その穴を埋める記事です。
ここで紹介するのは全部公的な窓口です。営業もされませんし、勧誘もありません。
体のこと——保健所は無料・匿名で検査できます
先輩の記事で「性病検査は8,000円くらいかかる。でも必要経費」という言葉を紹介しました。あの言葉は今も本当です。
ただ、無料で受けられる道もあります。
厚生労働省が「HIV検査・相談マップ」というサイトを公開していて、全国の検査施設を都道府県から探せます。保健所などの施設では、次のような検査が受けられます。
- 採血による HIV・梅毒・B型肝炎
- 採尿による 性器クラミジア・淋菌感染症
保健所の検査には、無料・匿名で受けられるところがあります。
名前を言わなくていい。健康保険証も要らない。だからお店にも家族にも記録が残りません。
ただし、検査の項目や無料かどうかは施設によって違います。行く前に「HIV検査・相談マップ」でお住まいの地域を調べてください。
ひとつ大事な線があります。
症状が出ている場合は、保健所ではなく医療機関へ。 厚生労働省の案内でも「症状がある場合などは保険診療となります」とされています。
保健所の無料検査は「症状はないけれど確かめたい」ときのものです。痛い・かゆい・できものがある——そういうときは、迷わず婦人科に行ってください。
生活のこと——「女性相談支援センター」は、2024年に変わりました
ここは、ぜひ知っておいてほしい話です。
各都道府県に必ず1つ、女性相談支援センターという公的な相談窓口があります。生活の困りごと、暴力の被害、住む場所がない、家に居場所がない——そういう相談を受ける場所です。
この窓口は、2024年4月に大きく変わりました。
それまでは「婦人相談所」という名前で、根拠になっていたのは売春防止法でした。つまり制度の建て付けとして、「保護更生」——女性を更生させるという発想だったわけです。
2024年4月に「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」が施行され、名前も中身も変わりました。
| 2024年3月まで | 2024年4月から | |
|---|---|---|
| 窓口の名前 | 婦人相談所 | 女性相談支援センター |
| 根拠の法律 | 売春防止法 | 困難な問題を抱える女性への支援に関する法律 |
| 目的 | 保護更生 | 支援 |
相談は電話でもできます。「女性相談支援センター」に、お住まいの都道府県名を足して検索してみてください。内閣府男女共同参画局のサイトにも一覧があります。
お金と法律のこと——法テラス
お店とのトラブル、給料が払われない、借金、契約のこと。法律が関わる問題は、法テラスです。
正式名称は「日本司法支援センター 法テラス」。国が設立した機関です。
| サポートダイヤル | 0570-078374 |
| 受付時間 | 平日 9時〜21時/土曜 9時〜17時 |
弁護士や司法書士による無料法律相談の制度もあります。ただし収入などの条件がありますので、使えるかどうかは電話で確認してください。
「弁護士に相談するようなことじゃない」と思っても、まず電話していいところです。
法テラスの役割のひとつは、どこに相談すればいいかを案内すること。話を聞いて、適切な窓口につないでくれます。
相談するときに、覚えておいてほしいこと
職業を言う義務はありません。
保健所の検査は匿名で受けられます。法テラスも女性相談支援センターも、あなたを裁く場所ではありません。話したくないことは話さなくて大丈夫です。
そして——相談したことが、お店や家族に伝わることはありません。
---
この記事の出典(2026年8月30日確認)
- 厚生労働省「HIV検査・相談マップ」
- 厚生労働省「困難な問題を抱える女性への支援」
- 内閣府男女共同参画局「女性相談支援センター」
- 日本司法支援センター 法テラス 公式サイト
制度や連絡先は変わることがあります。ご利用の前に最新の情報をご確認ください。