先に結論を言います。夜職の一日は、接客している時間よりも「待機している時間」のほうがずっと長いです。 呼ばれるまで控室で待ち、指名が入ったら動き、終わればまた待つ。
この「待つ体力」があるかどうかで、一日の過ごしやすさが変わります。
これは、ホテヘルで働いた先輩・ひろのさんの実体験をもとにした、出勤から退勤までの時系列の記録です。
働いたことがない人ほど接客中の心配ばかりして、待機時間の長さを知らずに飛び込みがちです。この記事で、一日の流れを先に頭に入れておいてください。
出勤前:持ち物は驚くほど少ない
基本的な持ち物はほとんどありません。きちんと化粧をして向かうなら、極端な話、手ぶらでも困らないくらいです。
制服はお店に置いてあることが多く、ひろのさんの店でもOL風の制服一式が用意されていて、自分で用意したのは黒のストッキングだけでした。
ただし、数人の接客をする前提で、化粧直し用のコスメは必須です。
共用の制服は誰がいつ着たか分からない状態でハンガーに掛けられていることもあり、気になる人は自分の服を仕事用に分けて持参したほうが安心です。
勤務時間より少し前に到着し、その時点で化粧と身支度を終えておくのが基本のマナー。指名がすでに入っている人はすぐ仕事に入りますが、そうでなければ、ここから「待つ時間」が始まります。
出勤~待機:呼ばれるまでの、長くて暇な時間
出勤したら店長に挨拶をして、あとは呼ばれるのをひたすら待つだけです。
タイムカードのような管理もなく、その日のうちに現金で給料を受け取ることもあるため、店側が管理しているのは「接客をしたかどうか」だけでした。
待合室はマジックミラー状になっていて、こちらから男性客の様子を見ることができる作りでした。呼ばれると荷物を持って相手を確認しに行きます。
この時間、特にやることは決められていないので、漫画を読んだり、スマホを触ったり、仕事の合間に本を読んだり——過ごし方は人それぞれです。
ひろのさんは仕事帰りに直行することが多かったため、投資関連の本を一冊持ち歩いていたそうですが、「最初の数十分は集中できても、すぐに飽きてしまう」というのが正直なところだったと振り返っています。
待機時間の長さは、想像以上です。暇つぶしグッズを持っていくかどうかで、一日の体感的なしんどさがかなり変わります。
逆に、指名で予定を埋められる人ほど控室にいる時間が短く、効率よく稼げていました。
指名が入ったら:業態によって「その後」が変わる
ここから先の流れは、業態によって差が出ます。
ホテヘルで働いていたひろのさんの場合、指名が入ると荷物を持ってお客さんと合流し、提携ホテルまで一緒に移動します。
ホテル代はお客さん側が持つ仕組みで、現金のやり取りは発生しなかったそうです。
デリバリーヘルスで働いていたぺぺこさんの場合は流れがまったく違い、事務所待機か自宅待機かでまず違い、予約が入るとドライバーが手配され、車で派遣先に向かいます。
移動中に飲み物や軽食を買っておく、車内で身支度を整えておく、といった準備が必要になる点が、ホテヘルとの大きな違いです。
接客中:時間配分が仕事の質を左右する
接客中は、時間を意識しながら進めることになります。ぺぺこさんは、お客さんの指定時間から15~20分前にタイマーをセットするようにしていたそうです。
時間ぎりぎりまで粘ろうとするお客さんもいるため、早めにセットしておくことが自分を守る予防策になっていました。
会話が好きなお客さんとはお話が中心になることもあれば、早く済ませたいお客さんには早めに切り上げる——お客さんのペースを観察して合わせる感覚が、リピートにつながっていたといいます。
ひろのさんも「目標は時間内に満足してもらうこと」と、時間との向き合い方は共通していました。
接客の合間、うがい液やローションなどの消耗品はその都度補充が必要になります。衛生管理を「自分ではなくお店任せ」にしないことも大切です。
性感染症のリスクや検査については、別の記事性感染症まとめで詳しく扱っています。気になる症状がなくても、定期的な検査を習慣にしてください。
終業まで:ラストの一時間と、給料の受け取り方
ひろのさんの店では、営業時間のラスト一時間で指名が入らないと、その日の仕事はそこで終了。あとは他のスタッフの接客が終わるのを待つだけの、いちばん暇な時間になります。
営業が終わると、売上上位者から順に、その日の給料が現金入りの封筒で手渡しされていたそうです。
帰りはスタッフ全員が送迎で送ってもらえるため、帰りの交通費はかかりません。
ただし出勤時の交通費は自己負担で、仕事が入らなかった日はその分がそのまま赤字になります。
まとめ:一日の主役は「待機時間」
夜職の一日は、接客している時間より、呼ばれるのを待っている時間のほうが圧倒的に長いです。指名やリピートで予定を埋められるかどうかが、収入にも、一日の体感的な長さにも直結します。
必要な持ち物も、実はそう多くありません。ひろのさんが挙げていたのは、行きの交通費、化粧直し用のコスメ、ちょっとしたお菓子とお茶、そして暇つぶしグッズくらい。
派手な準備をそろえるより、待機時間をどう乗り切るかを考えておくほうが、実際の一日には役立ちます。
待機中に何をして過ごすか、接客の時間配分をどう決めるか——この2つを自分なりに決めておくだけで、初日の戸惑いはかなり減らせます。
まずは「一日の流れ」を頭に入れておくこと、それが一番の準備です。